登校しぶり・不登校 その3

幼稚園や小学校低学年に多いのが、
ママと離れるのを怖がる母子分離不安です。

朝送っていくと、幼稚園や学校によって、
「ママはさっと帰ってください」と言われたり、
「しばらく一緒にいていいですよ」と言われたりします。

大切なのは、朝よりも、実は帰ってきてからです。
「学校の中では、何事もなく普通にしている」と、
よく言われますが、本当は不安を押し隠している
ことがほどんどです。

明日は大丈夫かと心配する前に、
ゆっくり話を聞いてあげたり、抱っこしたり、
一緒にお風呂にはいったりして、
安心できる時間を増やしてあげてください。

もしママが悩みを抱えていたら、ママも
カウンセリングを受けてみるのも役に立ちます。

ママと離れるのが嫌なのは、
それだけママが大好きっていうことです。

心配しないで、自信を持って!
不安が、安心に変わる頃、
子どももたくましく成長しています。

登校しぶり・不登校 その2


登校しぶりや不登校の状態になると、
多くの子ども達は、人の目が怖くなります。

学校に行っていない自分がどう見られているのか、
気になるのは、自然なことだともいえます。

なかでも、過剰なほど「人が怖い」と訴える子どもたちがいます。
とても優しく、人に気を遣う子がほとんどです。

このような子ども達は、自分の気持ちより他人を優先する
「他人軸」になっていることがあります。

人を大切にすることは、日本の美徳です。
でも自分も大切にしなけれな、つぶれてしまいます。

人が怖いという子どもは、怖さに配慮をしながら、
保健室、相談室、フリースクールなど、優しい人間関係の中で、
小さな「yes,no」を言えるように導いていきましょう。

家庭でも、「学校に行った・行かなかった」ということだけに
目を向けるのではなく、「NO!」が言え、気持ちを表現できるように、
ということを目指して関わっていってあげてください。

登校しぶり・不登校 その1

毎年、ゴールデンウィークが終わる頃から、
学校に行くのがつらくなる子ども達が、増えてきます。

登校しぶりや不登校には、いろいろなタイプがあり、
その対応も、一人一人ちがいます。

今日から数回に分けて、タイプごとに
参考になることを書いていきたいと思います。

その1は、頭痛、腹痛を始め、発熱、めまい、不眠など
心身の不調を起こすタイプです。

まず、病院で身体の異常はないか、確かめてください。
異常がないようでしたら、精神的なものから来ていることが考えられます。

この子ども達は、大変まじめで礼儀正しく、頑張り屋さんが多く、
登校をしぶると、まわりもびっくりすることがよくあります。

しかしこのタイプの子どもは、自分の本当の感情や気持ちを
感じないように抑圧して、頑張っていることが多いです。

保健室や相談室登校、少し遅刻しながらの登校など、
ゆっくりしたペースでエネルギーを取り戻しながら、
悲しみや怒りなどの感情を感じ、表出できるようにしていくことが大切です。
このタイプには、カウンセリングや箱庭療法などの心理療法も効果的です。

まじめなので、完全に休みっぱなしになってしまうと、
今度はそこから抜け出すのが、苦しくなってきます。

まわりの方も、本人を責めず、つらい体調と折り合いのつく、
ちょうどいい環境やペースを、一緒に探してあげてください。