お父さんが、喜んでいる?!

実家に帰って、コタツで母としゃべっていた時のこと。

急に、母が、
「あら、お父さんが喜んどるよ。ほら、ろうそくがぽぽぽぽぽって、揺れよる。」
と言う。

振り向いて、仏壇のろうそくを見ると、
さっき私がつけたろうそくのほのおが、確かに、ぽぽぽぽぽという感じに揺れている。


ふいに去年の秋、セドナに行ったときのことを思い出した。
リーディングを受けたとき、
「お父さんが、今、ここに謝りに来ています。
なにか、思い当たることはありますか?」
と言われた。


父が亡くなる半年前、父とちょっとしたケンカをした。
もし母がひとり残されることになったら、という私の言葉は、
まだまだ元気だった父には、ピンとこなかった。

100歳まで生きそうな勢いだった父は、肺炎で急にいなくなった。
父に頼りっぱなしで生きてきた母は、案の定いろいろと心配をかけた。
あれから5年。

「お父さんが、もっと私の話を聞いてくれてたら。」と、
時々、一人で腹を立てた。
生きていたら、どこかで仲直りができたことが、癒やされずに残っていく。


と、思っていたのに、セドナでうっかり癒やされた。
「お父さんは、あなたを愛している。
 でも、女の子の気持ちがわからないのよね~。」
茶目っ気たっぷりに、ヒーラーさんが笑った。


ぽぽぽぽぽっと揺れるろうそくのほのおは、
私が振り向く度に大きくなる。

「めったにこんなには、ならんとよ。
あんたがおるけん、お父さん嬉しいっちゃろうねえ。」

ささやかな日常の中で、癒やしは、ふいに訪れる。

お父さん。大好きだよ。

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